川崎市立看護大学


第5回 地域と学生の交流会
聴いて、語って、つながろう

世代を超えて「地域の課題」を語り合う
2025.12.21

2025年12月21日(日)13時半より、「第5回地域と学生の交流会」が開催されました。この交流会は地域の方には学生とのグループワークを通して本学についてより深く知っていただき、また学生には地域の方々とのコミュニケーションを通して、地域医療の担い手として必要となる貴重な経験をしてもらうという趣旨のもとに毎年開催しています。
2025年度からは参加する学生の人数が増え、さらに本学が目指す「地域包括ケアシステムに資する看護人材の育成」を踏まえて、冒頭で川崎市幸区役所地域ケア推進課の職員より、わが国の高齢化と若い世代・子どもを取り巻く状況、そして幸区の現況と取り組みについてレクチャーをしていただきました。

学生と住民がグループワークで「地域の課題」を考える

今回の「地域と学生の交流会」のテーマは「地域の課題について考えてみましょう」。公衆衛生看護学を専門とする佐藤美樹准教授が司会進行を務め、まずは行政と住民がパートナーシップを築きながら計画を合意形成していく「コミュニティ・ミーティング」の手法について解説。その後、その手法に従ってグループワークが行われました。

地元商店・町会の方々や社会福祉協議会、薬剤師会、幸区職員の方々と本学学生があらかじめ1グループ6~7名の5つのグループに分けられ、まずはグループ内の自己紹介からスタート。すでに何回も参加されている地域住民も多く、一方で初参加となる1年生も緊張しながらもこの日を楽しみにしていたようで、すぐにグループ内には和やかな空気が流れ、会話が弾んでいました。
まず、それぞれが考える「地域の課題」を次々に提案して、用意された付箋に書き出していきました。たとえば、「町内会参加者の減少」「交通安全」「高齢者の健康・栄養問題」や「ひきこもり」「子どもたちの居場所」などごく身近な問題から、「外国人との共生」や「投資詐欺・ロマンス詐欺」などメディアでも報じられる社会問題まで実に幅広い課題が次々に付箋に書き込まれていきます。そしてそれぞれの課題に対してグループ内で活発に意見交換が行われていました。

グループ毎に工夫を凝らしたプレゼンテーション

話し合いの後、休憩を挟んで5グループそれぞれの「まとめ」に入ります。各グループともバラエティに富んだ課題の絞り込みに苦労しながら、1枚の模造紙に課題が書かれた付箋を分類して並べ、説明をわかりやすくするために絵が得意なメンバーによるイラストなども書き加えながら発表の準備に入りました。グループ毎の発表ではメンバーが役割分担したプレゼンテーションや、地域住民へのインタビュー形式の発表など、各グループが工夫を凝らした発表を展開。聞く側も他のグループの発表に感心したり、共感したり、楽しんだりと会場には多くの笑顔が広がっていました。

交流会を通してさまざまな職業や経験、人生観を持つ方々と長時間にわたって語り合った経験は、学生にとって地域とともに歩む看護師像を描くための大きなヒントになったことでしょう。今後ますます進む高齢化社会において「地域包括ケアシステムに資する看護人材の育成」は本学の重要な社会的使命です。今年度以降も、地域の皆さま、関係機関の方々、そして学生たちの意見も取り入れつつ、新しい試みを織り込みながらより充実した「地域と学生の交流会」として発展させていきたいと考えています。

地域の方より

Mさん 小倉町内会

私は町内会の女性部長を務めており、大学と私たち住民との接点を大切に考えております。「地域と学生の交流会」も毎年参加してきました。川崎市立看護大学の学生さんは町やスーパーで会ってもきちんと挨拶をしてくれ、皆さん礼儀正しいですね。年の離れた学生さんたちとお話するのは純粋に楽しく、私たちにも若い世代の考え方や物の見方に関する勉強になります。難しい話ばかり出なく、女子学生さんですとお化粧の話で盛り上がることも......。看護大学の学生さんたちには、在学中に大学がある小倉地域の魅力や、住民の心の温かさを知っていただき、将来「第二の故郷」と思っていただけるとうれしいですね。これからも「地域と学生の交流会」だけではなく、大学と私たち地域住民との接点を増やしていただけるとありがたいです。

地域貢献委員会レポート

地域と触れ合い、知る。
そして学びを、次に活かす。

Tさん(2年)地域貢献委員会委員

私は生まれ育った川崎で看護師として働きたいと思っています。高校時代からボランティア部で地域交流に取り組んできたこともあり、大学でも地域貢献委員会に参加しました。2回目の参加となった「地域と学生の交流会」でしたが、今回も人生経験が豊富な住民の方々から多くのことを学ぶことができました。たとえば毎日のゴミ捨てなど日常の「顔の見える関係」が住民同士の大切なコミュニケーションの機会になっていることです。そして町内会のリーダー格の方々がいかに地域を愛し、そのために知恵と労力を惜しまず努力されているかが伝わってきました。「地域と学生の交流会」も回数を重ねて地域の方々に楽しみにしていただいているようでありがたいです。この貴重な機会を将来もずっと続けていくために、私たち学生も知恵を絞ってより良いイベントにしていきたいと思っています。

Kさん(1年)地域貢献委員会

両親が看護師だったこともあり、高校時代から「地域包括ケアシステム」に関心があり、川崎市立看護大学への入学を決めました。山形から進学のために川崎に来た当初は誰も知り合いがいない環境でしたが、地域貢献委員会に参加して「ふれあい朝市」などの地域イベントに参加し、「小倉こども文化センター」で子どもたちとふれあい、今は地域の一員として楽しく学生生活を過ごしています。「地域と学生の交流会」は今回が初参加。「地域の課題について考えてみましょう」という今回のテーマに対して住民の方々から暮らしや健康に関するたくさんの意見が出たのに驚きました。今回はどちらかといえば「聞き役」になってしまいましたが、来年の「地域と学生の交流会」ではもっと自分の意見を言えるよう、大学での勉強とともにさらに地域の方々との交流も深めていきたいと思いました。

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