令和6年度 新入生オリエンテーション
地域包括ケアへの第一歩

小倉商栄会の通りの
魅力を知り、
発信しよう!
2024.04.05

本学は『医療機関はもとより地域の多様な場で活躍できる、地域包括ケアシステムに資する人材の養成』をめざしています。
入学したばかりの新入生は、オリエンテーションでの先生方からの話やカリキュラムの説明などを通して4年間の学びについて理解を深めます。同時に本学の場合は地域とのつながりについても入学直後から実践的に理解していくことが求められます。そこでオリエンテーションの一環として、昨年度(2023年度)から大学キャンパス近隣の町内会及び商店街「小倉商栄会」の方々のご協力のもと「小倉商栄会の通りの魅力を知り、発信しよう!」を実施しています。

このオリエンテーションでは、新入生全員がグループ(6~8名)に分かれて「小倉商栄会通り」の地区踏査を実施します。地域の方や商店等の方へのインタビュー、クイズなどを通してその魅力を見出し、シートにまとめて発表します。
令和6(2024)年度は、4月5日(金)13時より開催されました。まずは新入生全員が体育館に集合。あらかじめ決められた14グループに分かれて、説明が行われました。

まず先生からは「地域の方々との積極的な交流」「他者の考えを聞く」「自分の考えを言語化して伝える」など、オリエンテーションの目的と心がけてほしいポイントについてのお話がありました。そして、オリエンテーションを中心となって運営する学生自治会地域貢献委員の2~3年生からは、その日にやるべきことと流れ、グループでの役割分担などについての説明があり、先輩の話を集中して聞く新入生の表情には緊張感とともに、これからやることに対するワクワク感も感じられました。



チームに分かれて、配布された名札やタイマー、クリップボードなど物品の確認、グループ内での役割分担決めやその日の踏査ルートやインタビュー内容などについてチーム会議を行いました。
入学して間もない新入生たちはまだお互いのプロフィールもよく知らない間柄。若干の戸惑いの表情も見られつつ、自己紹介も兼ねつつグループ内でコミュニケーションを図っていきます。

いよいよ「小倉商栄会通り」への地区踏査に出発。商店街の通りは比較的交通量が多い場所なので「クルマに十分注意して歩くこと」との注意事項もありました。各グループには引率担当の先輩が1名ついて、踏査ルートの要所要所には道案内役の3年生が見守ります。

学生たちは商店等であらかじめ設定されていた質問と自分たちで考えた質問の2問についてインタビュー。お仕事に支障が出ないよう1か所につき「8分以内」という規定時間の中でいかに聞きたい答えや興味深い話題を引き出すかの技量が問われました。

商店等の皆さんは学生の来訪を心から歓迎してくださり、お店の特色や商店街の今昔などについて時間いっぱいまで詳しくご説明くださいました。また当日、各グループには1問ずつ「クイズ」が出題され、学生たちは地区踏査の中でその答えを探しました。

地区踏査を終えると、グループ毎に体育館へ戻ってきます。中には中々予定通りに回りきれなかったグループも......。休憩もそこそこにグループ毎に発表準備に取りかかりました。

グループの仲間で輪になって話し合いながら、発表に使う「どこでもシート」に、インタビュー内容をまとめます。文字だけではなく、イラストやチャートなどグループ毎に工夫しながら楽しそうに作業に取り組む新入生たちの表情からは、つい1時間前まで感じられた緊張や戸惑いはすっかり消えていました。仲間と一緒に地域の方々と交流を図った経験により一体感が生まれ、この地域で学ぶ自覚の現れなのかもしれません。

新入生各グループの発表前に、発表を聞いていただく小倉商栄会・町内会の方々の紹介がありました。そんな地域の方々と先輩、先生方の前で2組ずつ前に出て、各グループ5分の持ち時間で発表が行われました。発表資料の作り方や発表者の個性はそれぞれ異なりながらも、わかりやすく、充実した発表内容でした。

発表後に小倉商栄会・町内会の方々からいただいた講評では「私たちが知らなかったこともお店から聞き出してくれて驚きました。ありがとう」「看護大学の若い方々とのコミュニケーションがこれからの地域を盛り上げてくれることを再認識しました」など、今後の本学と地域の関わりに期待する声が聞かれました。

発表を終えた新入生の一人は「今回のオリエンテーションを通して先生や先輩方と地域の方々の緊密であたたかい交流が実感できました。私たちもキャンパス近隣の地域の方々とのコミュニケーションを大切にこれからの4年間を過ごしたいと思いました」と1日を振り返って感想を述べました。

終了後、オリエンテーションの企画運営を担当した地域貢献委員の2~3年生がその場に残って片付けと反省会を行いました。反省会の中では地区踏査時の新入生グループの誘導と全体のタイムスケジュールをしっかり守ることの大切さが話し合われました。同席した教職員からは「反省点はあるでしょうが、初めての学生主体の開催にもかかわらず無事やり遂げたことに自信を持ってほしい」と学生たちをねぎらう声が多く聞かれました。

地域貢献委員会レポート

地域への思いとつながりを
後輩たちに託すために

Mさん(3年)2023年度 委員長

地域包括ケアシステムに強い看護師になりたくて、この大学に進学した私。入学時に地域貢献委員という活動があると知り、すぐに参加を決めました。この2年間を振り返ると「私は先生方と共に小倉地域の方々に育ててもらった」とつくづく感じています。このようなあたたかい人のつながりを感じられる地域にキャンパスがある大学で学べて本当に良かったです。
初めての学生主導によるオリエンテーションの実施は苦労もありましたけど、今年の新入生のグループで協力する力や地域に溶け込むポテンシャルを感じることができて、楽しい1日を過ごすことができました。本当に頼もしい後輩たちで、来年、再来年が楽しみです! 私もこれからの勉学や実習に精一杯取り組み、地域に貢献できる看護師を目指します!

Mさん(2年)

新入生オリエンテーションを終えて、ホッとしていると共に「楽しかった!」という気持ちが心の中に湧き上がっています。準備期間はちょうど大学の春休みでした。地方出身で帰省している学生も多いため、地域貢献委員同士の情報共有に苦労しましたがSNSを駆使して連絡を取り合いながらなんとか間に合わせることができました。
今年の発表を聞いて、新入生の頼もしさを感じました。入学したばかりで戸惑いもあったでしょうが、お店の方へのインタビューや発表の仕方は堂々としたもので、今後一人でも多くの1年生が地域貢献委員に参加してほしいと思いました。同時に3年生から受け継いだバトンをしっかり1年生に引き渡せるよう、私自身も地域貢献委員としての役割を果たす決意を新たにしたところです。

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