授業
地域と学び、考え抜く力をつける。これが本学の授業の特長です。卒業後にも自ら学び続け、多様な視点をもって地域と向き合える看護師を育てます。
私が解説します!
松田 有子 准教授
PROFILE 国際医療福祉大学大学院医療福祉学研究科博士課程修了後、北里大学病院、富士ゼロックス(株)を経て、川崎市立看護短期大学にて教育に従事。看護師、保健師、救急救命士の資格を保有。趣味はヨガ。夢はLululemonのウエアをかっこよく着こなすこと。「学生時代にしか得ることのできない学びや経験、友人を作り、有意義な大学生活を過ごしましょう。」
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POINT.1
地域と大学が協力して
学生を育てる地域の人々や川崎市の職員に授業に参加してもらう、学生が地域に出て学ぶなど、川崎市立ならではの地域一体教育を実現しています。
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POINT.2
看護の現場で
「考え抜く」力を養う医療が日々進歩する中、学び続けられる看護師を目指します。その土台を築き、医療現場で直面する答えのない課題に取り組む力を養っていきます。
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POINT.3
オムニバス授業で
多様な視点を伝授するオムニバス授業とは、異なる専門領域を持つ教員が1つのテーマを担当する形式の授業。さまざまな視点から見て考える力を醸成します。
地域と大学が協力して学生を育てる
本学では地域の人々の協力を得て学べる環境を整えています。その代表的な例が「模擬患者」の活用。地域の人々に患者役となって授業に参加していただくものです。患者役の方には、腹痛、認知症など、病気や症状を持っている設定でふるまってもらい、学生は実際の看護と同じように、話したり血圧を測ったりします。その対応についてアドバイスをいただき、自分の態度や技術を客観的に見直して改善につなげます。
また、川崎市の職員などをゲストスピーカーとして招く授業では、例えば介護保険制度を学ぶ場合に、学問として講義を受けるだけでなく、実際にその制度を運用している市の方からポイントや課題などのお話を伺えるなど、医療・介護の現場のリアルな話を聞くことができます。そのほかにも、医療・介護のNGOの活動や様々なボランティア活動について学生が主体的に実態を調査し、参加もしていく「サービスラーニング」など「地域と学ぶ」授業を数多く用意しています。
看護の現場で「考え抜く」力を養う
看護の現場では、患者さんの状態を的確に判断し、どんな看護をするのか根拠をもって考えることが必要です。ですから私たちは「クリティカルシンキング」など、1年次から根拠をもって論理的思考ができるような科目を取り入れています。しかしそれだけでは終わりません。私たちが大切にするのは「考え抜く」力。4年次の「臨床推論」「看護倫理」といった授業では、明確に答えが出ない課題に対し、現状での最善の答えを探し出すトレーニングも行います。また、医学は日々進歩するものですから、看護師は卒業後もつねに勉強が必要です。文献のあたり方、知識のつけ方など、生涯学び続けられる看護師となれるように、学び方を教える科目も多く導入しています。
オムニバス授業で多様な視点を伝授する
看護は多様な人に相対する仕事です。そのため本学では、1つの科目を複数の教員が協力して受け持ち、1テーマを多様な観点から学ぶことができる「オムニバス授業」を取り入れています。たとえば4年次の「統合地域包括ケア演習」は、小児、成人、高齢者、在宅など多様な専門領域の教員が交代で地域ケアのあり方を教えます。学生は、地域ケアのあり方を複数の視点から知ることができます。教員は他の教員が何をどう教えるのか把握した上で授業を進め、全体として連携した内容になることを心がけています。その結果、学生が多様なものの見方を身につけ、同時にそれを相互に関連させながら吸収できます。将来、地域で多様な人々に接するときに大いに役立つでしょう。