2022
地域と学生の交流会
聴いて、語って、つながろう
2022.09.24

川崎市立看護大学は、教育・研究の成果を地域社会に還元するとともに、地域社会の様々な主体との連携・協働や、地域の皆様との交流をとおして、川崎市民の皆様の身近な存在として地域づくりに貢献します。その一環として、地域連携推進センター主催で実施された地域と学生の交流会をレポートします。

ご挨拶

坂元学長のご挨拶。「川崎市立看護大学のコンセプトとして「地域包括ケアシステムに資する看護人材を育成する」という大きなポイントがあり、これは全国的にも初めての取組だと思います。あくまでも医療というのは地域に根ざしたものであるべきだと私は思っております。どうか地域の皆様、看護大学の学生に、ふるさとを提供してあげてください。そして学生も1日も早く地域に馴染んでいただけたらと思います。」というご挨拶から交流会の始まりです。

グループ討議
「今、大切なことはなんですか?」

参加者の自己紹介を兼ねながら、伝える、聴くことを意識して「今の自分に大切なこと」をテーマにグループ討議をしました。3分間で思い浮かんだことを付箋に書いて、グループ内で発表です。様々な経歴の方の「大切なこと」を聴きながら、看護大生は発表する側と聞く側両方を体験することで、たくさんの気づきがあったようです。中には堂々と自分の「推し」を発表する学生もいて、看護大生の逞しさを感じました。

グループ討議
「10年後、大切なことはなんですか?」

休憩を挟んでグループ討議第二部です。今度は「10年後の自分に大切なこと」。第一部と同じく自分の「10年後に大切なこと」を各自が発表し、それをグループ内でまとめて、ひとつの作品を作るという作業を行いました。地域の皆様はご自身の経験を踏まえ、看護大生は将来の夢を描きながら、自分の将来について語り合いました。

まとめ

いよいよグループ内まとめです。どんな作品を作るか、コンセプトの相談から、レイアウト、発表の準備まで、メンバー同士相談しながらグループの考えを形にしていきます。世代間のギャップを感じることもなく、一丸となって作品作りに取り組む姿は、これからの看護大と地域の交流が深まっていく、きっかけのひとつになると予感させてくれました。

発表会

【1グループ】

大きな木が育つイメージでまとめました。大事な場所に「健康」があって、そこから幹や枝葉が段々伸びてきて、趣味、時間、お金が育っていく感じです。同じ要素でもメンバー各自によって意味が違っていて、例えば「お金」と言っても「趣味にお金を使いたい」とか「お金によって自分の価値を測る」とか。そういう意味ではメンバー各自がいろいろな方法で自分の木を育てていくことがすごく大事だなって思いました。

【2グループ】

2グループは中心に「10年後も変わらず大切なこと」を置いて、その中心に向かって、各人が歩いていく(前進していく)イメージを作品にしました。足の大きさも形もバラバラですが一人ひとりがしっかりと自分の足跡を残しながら進めればいいなと思っています。「そろそろ自分の足跡は消えかかっている」なんて冗談も飛び交いながらの作品作りはとても楽しかったです。

【3グループ】

1グループと同じように木で表現しました。地域の方は主に仕事、私たちは大学生なので勉強の枝葉が大きくなっています。10年後は私たちも28〜29歳になっていて看護師、保健師の仕事をしていて、仕事はもちろんプライベートも充実させたいということで仕事やプライベートの枝葉が大きくなっていくのかなと思っています。また収入面でも10年後には家庭を持っていたいので、安定した収入を得られるようになりたいと思いました。

【4グループ】

4グループでは風船の中に将来の夢が浮かぶデザインにしました。何よりもまずは「健康」が大事という意見が出たので、健康の周りにテーマ別の各自の夢が舞い上がっている作品です。様々な意見が出ましたが番外編として「推し」「社内での立場」「子どもと遊ぶ時間」「イケメン」などなど、個性豊かな「大切なこと」が並びました。特にみんなが頷いたのは「かわいいおばあちゃんになりたい」という意見でした。とても共感します!!

【5グループ】

5グループはメンバーの似顔絵と地球で表現しました。この絵のテーマは人との繋がりです。どんな人種や性別であっても、みんな違っていい、十人十色なんです。十人十色であるからこそ、今も10年後も一期一会を大切にすることが大切だし、気候変動の現実的な問題や多様性に対しても目をしっかりと目を向けて、私たちが成長していくことが大切であることをまとめたものになっています。それにしても似顔絵すごいでしょ!

参加されたご感想

私は、地元の商店街「小倉商栄会」の会長をやっているんですが、今までせっかく地元に大学がありながら、あまり交流がなかったので、交流しながら協力し合えたらいいなということを常々思っていました。今年の6月に、小倉商栄会の小倉アートフェスティバルというイベントを開催した時には看護大の学生さんたちに習字部門でたくさん出品していただいたり、徐々に交流が始まった時に、今回の交流会のお話をいただきました。実際に参加してみて、私の学生時代より看護大の学生さんはしっかりしてる感じですね。皆さんちゃんと将来を考えて、看護の道に進もうという学生さんたちですから当たり前なのかもしれませんが、地域の人々からすれば、なんとも心強いなと思います。またこうした機会があれば参加したいと思っています。

地域貢献委員会レポート

今回の経験を生かして「地域に開かれた大学」となるように
交流活動を推進していきたい。

大学の掲げている目標である「地域包括ケアシステム」の連携を強くしていくために、地域との繋がりを築いていく代表として、看護大では私たちのような地域貢献委員会が活動しています。その一環として、地域の方々と交流してお互いを知っていこうという試みで、今回の交流会に参加させていただきました。今回の交流会では、自分が普段思ってることを言葉にする大切さや、目上の方の意見を聞くことで地域との繋がりが強く感じられたのは自分にとってもプラスになりました。こうした取り組みを続けることが、将来の土台となって後輩たちに繋がっていけばいいかなと思ってちょっと頑張っていろいろやってみようかなと思っています。

Mさん 地域貢献委員会委員長

私は、将来地域で働く看護師になるの目標なので、学生の時期に地域と交流を持ちたいなと思ったので地域貢献委員会に所属しました。今年からできた委員会なので、まだ具体的な活動内容は決まっていないんですけど、先生方と一緒にイベントなどを考えながら実施しています。今回の交流会では、普段自分が大切にしていることって色々と思いつくんですけど、自分でも思いつかないことや大切なことってたくさんあるし、他の人が大切なことってやっぱり自分でも大切なことだと改めて感じました。私自身は東京都出身で、地域の繋がりを感じることは少なかったのですが、川崎は自分の地元とは違った地域の繋がりがあるなと感じました。

Mさん 地域貢献委員会副委員長

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