世代を超えて遊べるあやとりで
地域を笑顔に!
2024.03.03

地域住民と交流しながら健康づくりをサポートしようと、2024年3月3日、川崎市立看護大学の地域貢献委員会の学生たちが、川崎市幸区にある小倉神社の「ふれあい朝市」で、あやとり体験のイベントを行いました。

大学のキャンパスの近隣にある小倉神社では、毎月第一日曜日に境内でふれあい朝市が開かれ、地域の交流の場となっています。地域貢献委員会では、学外での地域と連携した活動の一環として、昨年はじめてふれあい朝市でのイベントを実施しました。2回目の今回は、世代を超えて楽しめる遊びであること、集中力アップや認知機能維持の効果が期待できること、手を動かしながらコミュニケーションができることなどの理由から、あやとり体験を学生自身が企画し、12月から約3か月間の準備期間を経て、開催を迎えました。

体験では、1人用と2人用のお題を用意し、参加者が好きな方を選んで挑戦しました。参加者は、学生の説明を聞きながら、お題にある「川」「ほうき」「田んぼ」「鼓」などの技を完成させることを目指しました。あやとりをするだけでなく、お題の技をいくつ作れるかにチャレンジするゲーム要素もプラスし、技が一つ完成するごとに達成カードにシールを貼ったり、達成度に応じて景品をお渡ししたり、子どもから高齢世代まで楽しめるようさまざまな工夫を盛り込みました

受付が始まると、初めに足を止めた方からは「懐かしい」「久しぶり」との声がありました。あやとりの糸を手にすると、学生が示すお題の技を、軽々とクリアしていきます。席が空くのを待っていた方も、学生が「どんな技ができますか?」と聞くと、「懐かしいね」と流れるように指を動かし始めました。「こうして、次はこう......」と一人あやとりで次々に技を完成させ、最後には「できた!」と顔をほころばせました。

また、ある参加者が学生に見せてくれたのは、「おひな様」の技。ちょうどこの日はひな祭り。「初めて知りました!」という学生との会話が弾みます。あやとりの合間には、子どものころの思い出話、あやとりの認知機能維持効果、体調や健康の不安など、さまざまな話題で学生が積極的にコミュニケーションを図り、会場は明るく朗らかな雰囲気に包まれました。

あやとりは、今の子どもたちにとっても、楽しくて身近な遊びです。「(あやとりを)保育園でやったことがあるけど、下手っぴ」と教えてくれた女の子には、学生が「大丈夫!今日で上手になるよ」とやさしく声を掛けます。まだ「人差し指」や「薬指」が分からない小さい子には、「お姉さん指をこっちに曲げて」と指の呼び方を変え、相手に合わせて分かりやすく伝える工夫も。楽しそうな子どもたちを横目に見ながら、少し苦戦していたのが「あやとりはほぼ初めて」というパパです。学生のお手本を見ながら挑戦するうちにコツをつかみ、最後には「楽しかったですね」と笑顔を見せていました。学生たちは、子どもたちとも目線を合わせ、一つ一つ指の動かし方を説明し、技ができるたびに拍手して盛り上がっていました。

川崎市立看護大学は、公開講座やイベントなどを通して、地域連携の取り組みを推進しています。その一環として、地域貢献委員会では学生が中心となり、ふれあい朝市でのイベントのほか、小倉神社の伝統行事「きゅうり祭り」への参加、コミュニティスペースかわかんでの「健康チェックDAY」など、さまざまな活動を展開しています。今後も、学内外での取り組みを通じて地域と学生の関わりを深め、地域活性化や、地域住民の健康づくりに貢献していきます。

地域貢献委員会レポート

住民の方々とふれあい、良い学びの機会に。

経験を地域や人に寄り添う看護に生かしたい。

Yさん(2年)地域貢献委員

「全世代の方を対象にした遊びを」と考えてあやとりを選んだのですが、子どもからご高齢の方まで、こんなに楽しんでいただけるものなんだなと実感しています。昨年私たちがふれあい朝市で行ったハンドマッサージに来てくださった方が、「1年ぶりだね」といらしてくださったのも、うれしかったですね。このイベントを含め、地域貢献委員会の活動は、地域の方々と私たち学生が直接関わりを持つことができる、とても良い学びの機会になっています。委員会の活動で得た経験を今後の実習や授業に生かし、将来、看護師として地域に寄り添う看護を実践する力にしていきたいと思っています。

Kさん(1年)地域貢献委員

私たちの想像以上にたくさんの方に参加していただき、とてもうれしく、やりがいを感じました。幅広い世代の方に接する中で、特に小さい子どもに分かりやすく伝えるのは難しかったのですが、その場で子どもに合わせて話し方を工夫することができました。この経験は、さまざまな世代の方をケアする看護師の仕事にも繋がる学びになったと思います。また、先輩方が地域に密着して関係を築き、住民の方々と気さくに話している姿に刺激を受けました。私も先輩方のように交流できるよう、地域貢献委員会のいろいろな企画を通して、地域の方々と関わりを深めてきたいです。

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